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プロフィール
シェルテ
平成4年11月20日生まれ さそり座 血液型O型 現在高校3年生 自称ゲーマーなんだけど周りから見たらオタクなのかも…。 基本的にゲーム、アニメ、マンガは好き。 攻略本を読むのが趣味。 好きなゲーム キングダムハーツ、ぷよぷよ、ポケモン、カービィ、どうぶつの森、ファイナルファンタジー、チョコボ、スカイガンナー、クラッシュ、スパイロ、スーパーマリオ…まだあるかも…。 好きなアニメ・マンガ NARUTOとかハガレンとか荒川UBとか… どうぞよろしくですー☆
オーナーへメッセージ

2008年06月26日

No.3 運命の出会い

研究所に帰ってからもずっと考え込んでいた。でも、何も答えは見つからない。
とにかく今はあたしでも強くなれるって信じるしかない。
ここでリーラヴは考えるのをやめ、寝ることにした。
「明日は卒業式か…」
壁に貼ってあるカレンダーを見ながら、リーラヴはそう言った。

翌日。卒業式にはたくさんの親子がいた。でも、リーラヴの両親はいない。
「あのバカオヤジ…今日ぐらい来てくれったっていいのに…」
リーラヴはそうつぶやいた。

「みなさん、卒業おめでとうございます。では、みなさんお待ちかねですね?
 この学校の中庭か温室の中からポケモンを1匹選んでくださいね」
その言葉を合図に卒業生たちはみんな走り出した。目をつけてるポケモンを
他の人に取られないようにするためだ。でも、リーラヴだけは普通に歩いていった。

リーラヴは何の考えもなく、なんとなくで温室に行った。中は卒業生でごった返していた。
親が「これがいい」「これはダメ」とか言っているところも少なくなかった。
子供に決めさせればいいのに…。そう思うと、オヤジが来なくて良かったと思えた。

10分もすると、半分ぐらいの子はポケモンを決めていた。
一方、リーラヴはというと温室内のベンチに腰をかけ、いろんなポケモンたちを眺めていた。
ポケモンを見れば、その子の性格、強さとかがわかる。それもリーラヴがつちかった力だ。

ポケモンたちをながめているリーラヴ。そのとき、1匹のポケモンが目に入った。
黄緑色の体に青々しい大きな1枚の葉っぱ。チコリータだ…。
でも、その体にはキズがたくさんあった。他の子供たちは、そばを通っても見向きもしない
。…あの子が…例のいじめられてる…。リーラヴはしばらくチコリータを見ていた。

リーラヴはチコリータに話しかけてみることにした。
そのときには、もうほとんどの人が温室の外に出ていた。
「ねぇチコリータ。どうしていじめられてるの?」
『え?あなた誰?』
「あぁ、あたしはリーラヴ。ここの生徒…いや、もう卒業生だね」
『ポケモンの言葉がわかるの!?』
チコリータはびっくりしているようだ。しかし、リーラヴは平然としていた。
「うん。ねぇ、教えて。どうしていじめられてるの?」
『わかんない』
チコリータは少し戸惑いながら言った。
「そっか…」
『でも…どうしてそんなこと聞くの?』
「えっ…?」
リーラヴは少し迷った。正直、自分でも何でこんなことを聞いたのか、よくわからなかった。
「えぇっと…ポケモンでもいじめってあるんだな~と思ってさ」
リーラヴは半分テキトーに答えた。
『うん…そういえば、今年の卒業生にはいじめられてる子がいるって聞いたけど?』
「あぁ、それ多分あたしのことだ」
リーラヴはしぶしぶ言った。
『えっ!?』
「この白髪のせいでいじめられたんだ」
『そうなんだ…』
「同じ…だね」
チコリータはその言葉を聞いてリーラヴをじっと見た。
『うん』

それから10分ぐらい話をした。そして、ある考えがリーラヴの頭をよぎった。
「ねぇ…チコリータ。あたしといっしょに来ない?」
『えっ!?』
突然の話に驚くチコリータ。しかし、リーラヴはそんなことお構いなしに話を続けた。
「あたしといっしょに旅して強くなろう!」
『でも…私なんかが強くなれるのかな』
「わからない…でも信じるの!強くなれるって!」
『でも…』
いつまでもうじうじしているチコリータを見て、リーラヴは少しカッとなった。
「でもじゃないの!やってみなきゃわからないでしょ?それともチコリータは弱いままでいいの!?」
それを聞いたチコリータは即答した。
『そんなのヤダ!!』
「じゃあ…行こうよ。強くなってあたしたちをいじめたやつらを見返してやるんだ!」
『うん!』
チコリータはうれしそうにそう言った。  続きを読む

Posted by シェルテ at 22:15Comments(0)TrackBack(0)物語『Believe』

2008年06月26日

No.2 ヒストリー

コサブロウに連れられて家までやって来たリーラヴたち。さて、コサブロウの家は…。

「リーラヴさん。ここが僕の家です」
「えっ!?」
リーラヴは自分の目を疑った。それもそのはず。リーラヴたちの目の前にあったのはとても大きくて豪華な家。
広い庭にはプールまで付いている。コサブロウは実はおぼっちゃまだったのだ。
リーラヴは口をパクパクさせていた。
「…あ、やっぱりびっくりしてますよね…学校の友達とか連れてくると
みんなびっくりしてひいちゃうんですよ」
リーラヴを見たコサブロウは微笑しながらそう言った。
「そりゃ…ひくでしょ…こりゃ」
リーラヴは家(つーか城!?)から目を離さずに言った。

とりあえず中に入らせてもらったリーラヴ。中もとても豪華な造りだった。どこまでも続く廊下。
天井には大きくてきれいなシャンデリア。コサブロウがお金を要求されていた理由がわかった。
すると廊下の向こうのから誰かやってきた。
「おかえりなさいませ。おぼっちゃま」
その人は灰色の髪をした細身の老人…執事といったところだろうか。
「おじい!」
「おぼっちゃま…そちらの方は?」
その人はリーラヴを見て言った。
「ポケモンマスターのリーラヴさん。僕が招待したんだ」
「あ、りっリーラヴと言います」
リーラヴは緊張してしまってうまくしゃべれなかった。
「そうですか…では」
その人はリーラヴたちに軽くお辞儀をして去っていった。

「リーラヴさ~ん。こっちですよ~」
「う~さすがに広いなこの家…よく迷わないね」
リーラヴはキョロキョロしながら言った。
「あ、この部屋が空いてますよ」
コサブロウはバッグから鍵を出した。しかしそれにはおそらくこの家の部屋すべての鍵が
付いているようでこの部屋の鍵を見つけるのに手間取った。
「えぇっと…ここの鍵…あった!これだ!」
コサブロウはたくさんある鍵の中から1つの鍵を取り出し鍵穴に入れた。 ガチャッ
「どうぞ。入ってください」
「ありがと」

リーラヴたちが入った部屋は普通の家のリビングの2倍ぐらいはあった。
リーラヴは部屋にあった大きなベッドに腰をかけた。
そして一息つき「さてと、こんな大きな家に入れさせてもらっちゃったし、
昔のこと…話そうかな」と言った。
「一応言っとくけど日が暮れるぐらい長くなると思うよ」
「大丈夫です!今日、暇なので…」
リーラヴはニコッと笑った。
「そっか。わかった。それは…―」

―それはあたしが10歳のとき。
あたしは親が離婚していて母親は行方不明、父親はシンオウ地方の名もない森を所有していて、
そこの自然を守っている。母親について知っていることはマサラタウン出身で
電気ポケモンの使い手だということだけ。あたしが生まれたのはマサラタウン。
あたしは物心ついたときからオーキド研究所に居候させてもらってた。
あたしは近くのトレーナースクールに通いながら、研究所で手伝いをしていた。
小さい頃から研究所のポケモンたちと触れ合ってたおかげか、あたしはポケモンの言葉が
わかるようになった。あたしはもうすぐトレーナースクール卒業。あたしが行っている学校は
卒業するときにポケモンを1匹くれる。だから、卒業式の日が旅立ちの日になる人が多い。
さて、あたしのスクールライフはというと…

 ドンッ
「きゃぁっ!」
 ガシャァン
「ほーら、白髪のおばぁちゃーん。おれたちにはむかうからそうなるんだよ~」
リーラヴは他の生徒たちに囲まれていた。それは男子だけではなく、女子の姿もあった。
「げっ俺の服、お前の血がついちまったじゃねえかよ」
「うっわ、最悪~責任取らなきゃぁ~…じゃあ私たち全員分のおやつ買ってきて~」
「さすがにおばぁちゃんにそれはきついでちゅよ~」
1人の男子の言葉に教室中の子供たちが笑った。
「…なによ…」
リーラヴは呟いた。
「ん?何か言ったか?ばぁちゃん」
「あたしが何したっていうのよ!!」
リーラヴはそう叫び、みんなをにらみつけた。
「うっざ~気付いてないの?あんた、みんなの足引っ張ってんのよ?
ノロいし、白髪だし、何1ついいとこないじゃ~ん」
「お前がトレーナーになってもどうせ弱いんだろ?ポケモンがかわいそうだぜ」
「そうだ!こいつにはあの子がピッタリよ。温室にいて、いつもほかのポケモンにいじめられてるやつ!」
「あぁ、メスのチコリータだろ?あいつメッチャ弱いよな~こいつにピッタリだぜ」
教室にまた笑いが起きた。
リーラヴは下を向いた。

帰り道。リーラヴは考え事をしていた。

あたしはなんでいじめられてるんだろう。弱いから?どうすればいい?
どうすればあたしは強くなれる?たしかにみんなの言うとおり、ずっと弱いままかもしれない。
ポケモンはこんなあたしについてきてくれる?ダメだ。あたしは弱いから。
オーキド博士は『ポケモンには無限の可能性がある』って言ってたけど、人にはあるのかな。
あたしにもあるのかな。あるって…信じたいよ…。  続きを読む

Posted by シェルテ at 22:09Comments(0)TrackBack(0)物語『Believe』