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プロフィール
シェルテ
平成4年11月20日生まれ さそり座 血液型O型 現在高校3年生 自称ゲーマーなんだけど周りから見たらオタクなのかも…。 基本的にゲーム、アニメ、マンガは好き。 攻略本を読むのが趣味。 好きなゲーム キングダムハーツ、ぷよぷよ、ポケモン、カービィ、どうぶつの森、ファイナルファンタジー、チョコボ、スカイガンナー、クラッシュ、スパイロ、スーパーマリオ…まだあるかも…。 好きなアニメ・マンガ NARUTOとかハガレンとか荒川UBとか… どうぞよろしくですー☆
オーナーへメッセージ

2009年03月03日

No.15 リーラヴとタスク

―5年前
「オーキド博士~ちょっとお外に行ってくるね!」
「気を付けるんじゃぞ」
「ハーイ!」
3月の終わり。桜が丁度満開の頃だった。
「うわ~キレイ!」
リーラヴは桜に気をとられてつい踏んでしまった。まだ幼いピチューを。
「あっ!どうしよ、踏んじゃった」
 ガサッ するとピカチュウが出てきた。どうやらピチューの母親らしい。
『そこのあなた…うちの子に何するのよ!』
ピカチュウはフーッと威嚇した。
「キャッ!」
リーラヴはマズイ!と思い、急いで逃げた。
『ま~ち~な~さ~い~!』
ピカチュウはものすごいスピードでリーラヴを追いかけてきた。
しかもそうとうご立腹のようで、でんきショックまで使ってくる。
「ごめんなさい~!だれか助けてぇ!」
「サファイア、りゅうのいぶき」
『うわあっ!』
ピカチュウに攻撃は当たらなかったが、ピカチュウは驚いて来た道を引き返していった。
リーラヴを助けてくれたのは1人の少年とサファイアという名前のハクリュウだった。

少年はハクリュウをボールに戻し、リーラヴの元に来た。
そしてニコッと笑って「大丈夫?」と声をかけた。リーラヴはつい泣いてしまった。
「うえっ怖かったよぅ…」
少年はリーラヴの頭に手をやり、優しく撫でた。
「もう大丈夫ですよ」
「う…うん」
リーラヴは涙を拭いた。
「あたしね、リーラヴっていうの。お兄ちゃんは?」
リーラヴはすっかり元気になっていた。(はやっ)
「僕?僕はタスクっていいます」
するとリーラヴはタスクに負けないくらいの笑顔になった。
「よろしくね。タスクお兄ちゃん」

タスクはジムを回るために旅をしていて、次はニビジムに行くことにしていた。
今はジムに挑戦する前に少し特訓しているところだった。
リーラヴはほぼ毎日タスクのところに遊びに行ったりした。
「リーラヴちゃん…」
「なぁに?」
それは2人が出会ってから5日後のこと。
「僕、明日の早朝にここを出るつもりなんです。だから今日でお別れってことに…なりますね」
リーラヴはわかってはいたが少し寂しくなった。
「また会える?」
「…えぇ。きっと」

その日の夕方。
リーラヴはオーキド博士に頼まれて、木の実を取りに近くの果樹園に行った。
その帰りにリーラヴはタスクを見つけた。
(何やってるのかな?)
話しかけようと思ったが、なるべく早く帰ってくるように言われていたのを思い出した。
 ポンッ タスクはモンスターボールからマリルを出した。
そしてそのマリルに何か言っている。しかし遠かったので声は聞こえなかった。
「あ!早く帰らなきゃ!」
リーラヴは急いで帰っていった。

その日の夜。
オーキド博士は「少し用事を済ませてくる」と言って出かけた。
「早く帰って来ないかなかな~♪」
リーラヴはつまらないのでポケモンの絵を描いて遊んでいた。
「できた!」
リーラヴがそう言ったとき、丁度オーキド博士が帰ってきた。
「あっオーキド博士!丁度ね~…ん?」
オーキド博士の腕にはマリルが抱かれていた。
「どうしたの?その子」
「帰る途中に見つけてな、ぽつんと岩の上に乗っかっておったんじゃ」
リーラヴはマリルに話しかけてみた。
「何かあったの?マリルちゃん」
『…』
返事は無かった。だがマリルはこちらをじっと見ている。
「大丈夫だよ。あたしポケモンが言ってることわかるから」
するとマリルはゆっくりと口を開けた。
『うちは…』
「何?」
『捨てられた…タスクに』
「え…?」
リーラヴは一瞬自分の耳を疑った。信じられなかった。
ふと、夕方にタスクを見つけたときのことを思い出した。
「じゃあ、あれは…まさか…」
―この子を捨てるとこだったんだ…―
「マリルちゃん…これからどうするの?」
リーラヴはショックを受けながらもそう言った。
『別に、そこらへんさまよい歩くだけ…。それとうちには一応名前があるわよ』
マリルは淡々と言った。
「名前?」
『…マリィ。それがうちの名前』―

「あんたは…マリィを捨てたトレーナー…」
リーラヴは目の前にいる5年ぶりに会った人を睨んでいた。
「…マリィ?…あ、あぁ。あのマリルのことですか?捨てたのは弱かったからですよ」
タスクはリーラヴとは対照的に笑顔だった。
「弱くない…」
「?何ですか?」
「マリィは弱くないよ!どんなに弱いポケモンだも絶対強くなれるんだから!」
タスクは疲れたようにハァーと息を吐いた。
「そこまで言うならバトルしましょうか?あなたのポケモンと」
その言葉にリーラヴはすぐ反応した。
「臨むところよ!」
もうリーラヴを止められるものはいなかった。
「じゃあ1対1でやりましょう。僕はムーンを出しますよ?」
リーラヴはその言葉を半分無視した。
「ちょっと待ってて!」
リーラヴは急いでポケモンセンターの中に入った。

数分後、リーラヴはポケモンセンターから出てきた。
「逃げたんじゃないかと思いましたよ。じゃあやりましょう。ムーン!」
タスクはさっき言ったとおり、ムーンを出した。
「あたしは…いっけぇ!」
リーラヴの持つボールから出てきたのはマリィだった。

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