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プロフィール
シェルテ
平成4年11月20日生まれ さそり座 血液型O型 現在高校3年生 自称ゲーマーなんだけど周りから見たらオタクなのかも…。 基本的にゲーム、アニメ、マンガは好き。 攻略本を読むのが趣味。 好きなゲーム キングダムハーツ、ぷよぷよ、ポケモン、カービィ、どうぶつの森、ファイナルファンタジー、チョコボ、スカイガンナー、クラッシュ、スパイロ、スーパーマリオ…まだあるかも…。 好きなアニメ・マンガ NARUTOとかハガレンとか荒川UBとか… どうぞよろしくですー☆
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2008年09月19日

No.8 静かな川の孤独なポケモン

「ハァ…」
ここはトキワシティの近くにある静かな川。リーラヴはそこで釣りをしていた。

『釣れないねぇ…』
チコリータはつまらなそうな顔をしているリーラヴに話しかけた。
「一度釣りをやってみたいなぁって思ってたんだけど…」
そう言いながらリーラヴは釣竿を引き上げた。しかしそこにエサはなかった。
『また知らない間に食べられちゃったの?』
「だろうね」
リーラヴは新しいエサをつけて釣竿を ぶん と振った。 ポチャン 
ちなみに釣りを始めてからもう3時間は経っている。

「…」
『…』
「あー…もう!なんかイラつく!話しようよ、うん」
と、リーラヴは叫んだ。
『そうだね。…そういえばあのたまご、中身なんなんだろう』
それを聞いたリーラヴはリュックからたまごを出した。そのたまごの模様は…
太陽や雲、雷、風とかのマークみたいなものだった。
「ホントになんなんだろ…」
リーラヴはたまごを見つめた。そのたまごはたまに少しだけど動いている…
ような気がした。そしてリーラヴはニコッと笑って
「早く産まれてこないかな♪」
と言った。

「あ!」
リーラヴたちの後ろのほうで声がした。リーラヴとチコリータはびっくりして
反射的に後ろを向いた。そこには15歳くらいの少女がいた。
その少女は黒髪でここらへんでは見ないような服を着ていた。それだけでも珍しいのに
少女の目は明るくて透き通ったきれいな赤色だった。そんな色の目を持つ人は初めて見た。
「あの…隣座ってもいい?そこよく釣れるんだ♪」
少女はリーラヴに話しかけた。
(よく釣れる…?全然釣れないんだけどなぁ)
リーラヴは首をかしげながら
「うん。いいよ」
と言った。少女はリーラヴの隣に座って釣りの道具を出した。
リーラヴのと違って本格的で高そうなものだった。
「ごめんねっ急に。私、この場所気に入ってて…」
少女は釣りの準備をしながらそう言った。
「いいよ、全然…あ、あたしね、リーラヴっていうの」
話題を無くしたリーラヴは慌てて言った。
「ふ~ん。私はロイヤ!よろしくねっリーラヴちゃん」
ロイヤはニコッと笑った。

ロイヤは慣れた手つきで釣りをし始めた。すると10分後にコイキングが1匹釣れた。
まぁロイヤはたんに釣りを楽しんでいるだけなので釣れてもすぐ逃がしてしまうが。
「…あの…ロイヤさん…あたしに釣りを教えてください!」
リーラヴは思いっきり言った。ロイヤはクスッと笑った。
「いいよっ教えてあげる!あと呼び捨てでいいからね」
ロイヤはリーラヴのバケツを見ながら言った。当然ながらバケツには水しか入っていない。

1時間後…。 ポチャン
「そうそう!いい感じよ。リーラヴちゃん!あとはかかるのを待つだけ」
「うん!ありがとう、ロイヤ!」
そのころチコリータは居眠りをしていた。
「釣りをしているときはなるべく静かにして集中するの。そうすればそのうち…―あ!」
ロイヤは釣竿を指差した。釣竿の糸がピクピク動いていた。
 グイ 急に釣竿が水中へ引っ張られた。
「うわっ!?」
「かかったのよ!糸引いて!」
リーラヴは慌てて釣竿を引っ張った。
「チコリータ!起きてよ!」
リーラヴは叫んだ。チコリータは バッ と体を起こした。
『えっ何!?かかったの?すごい!』
「うん…それっ!!」
リーラヴは釣竿を思いっきり引っ張った。 バシャァ 水中からポケモンが現れた。

「ヒンバスだわ!ここらへんじゃよく釣れるけど…」
ロイヤは即座に言った。そこにはいかにもノロそうなヒンバスがいた。
そのヒンバスはゆっくりと顔を上げリーラヴたちを見た。
『また釣られちゃった…』
「?」
「どうしたの?リーラヴちゃん?」
少し戸惑っているリーラヴにロイヤが聞いた。
「…また…?」
ヒンバスは悲しそうな目でリーラヴたちを見ている。
『どうせボクなんて相手にしないんだろうな。トレーナーはみんなそうだ。
ここじゃヒンバスなんてたくさんいるからいらないって…』
「…このヒンバス…オスかな…」
リーラヴが呟いた。
「どうしてわかるの?」
ロイヤは不思議そうな顔をしている。
「なんとなく。それにボクって言ってるし…」
「え!?」
ロイヤは驚いた顔をしてリーラヴを見た。
「…どうしたの?…あ、あたしポケモンの言葉がわかるのっ」
ロイヤが驚いた理由がやっとわかったリーラヴは慌てて言った。
「ポケモンの言葉が!?すごい!じゃぁあのヒンバス君はなんて言ってるの?」
ロイヤはヒンバスを指差した。
「…ボクは相手にされない…って」
『きみ…ボクの言葉がわかるの?』
2人の会話を聞いていたヒンバスはこっちに近づきながら(ぴちぴちとはねながら)そう言った。
「うん…釣られてもゲットされないから寂しかったんだね…」
リーラヴは静かにそう言った。
『…きみはどうなの?』
「えっ!?」
『きみはボクをゲットするっていうのかい?』
ヒンバスはリーラヴを見つめた。その目は人間を信用していない目だった。

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