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プロフィール
シェルテ
平成4年11月20日生まれ さそり座 血液型O型 現在高校3年生 自称ゲーマーなんだけど周りから見たらオタクなのかも…。 基本的にゲーム、アニメ、マンガは好き。 攻略本を読むのが趣味。 好きなゲーム キングダムハーツ、ぷよぷよ、ポケモン、カービィ、どうぶつの森、ファイナルファンタジー、チョコボ、スカイガンナー、クラッシュ、スパイロ、スーパーマリオ…まだあるかも…。 好きなアニメ・マンガ NARUTOとかハガレンとか荒川UBとか… どうぞよろしくですー☆
オーナーへメッセージ

2008年11月09日

No.10 おつきみ山騒動

「ここがニビシティかぁ…」
2人は2番道路を越えニビシティにたどり着いた。

「リーラヴちゃんは初めてなの?」
「うん!よ~し、早速ジムに…」
リーラヴはやる気満々でジムに向かって走り出そうとした。
「ちょっと待って!ジムの前にポケセンに行かなきゃ!それに…」
「…それにぃ?」
「今日って月曜日だよね?」
リーラヴは首をかしげた。
「そうだけど…何かあるの?」
するとロイヤは町のガイドブックを出した。そしてページをパラパラとめくった。
「…あった、あった!ここ見て!」
ロイヤはガイドブックのあるページを指差した。そこにはおつきみ山について書かれていた。
「えっと…月曜日の夜におつきみ山に行くとピッピが現れる…だって!ね、行ってみない?」
リーラヴは少し考え込んだ。
「ん~ジムも早く行きたいし…でもピッピが出るのは月曜だけ…わかった!
なんか面白そうだし…おつきみ山行ってもいいよ♪」
「ホント?アリガト~行ってみたかったの、おつきみ山」
ロイヤはとてもうれしそうだった。

―夜―
「よ~し。おつきみ山にレッツゴー!!」
 テクテク 
「なんかさー…夜って昼と全然ちがうよね…」
ちなみにリーラヴは幽霊とかはダメなタイプである。
『昼と夜では出てくるポケモンも変わってくるしね…』
チコリータはリーラヴにビッタリくっついている。
「大丈夫よリーラヴちゃん。おばけなんていやしないんだから…」
ロイヤの声はかなり震えていた。

ビビリながらもなんとかおつきみ山についた一行。
『中は暗いみたいだね…』
チコリータは後退りした。
「リーラヴちゃん。懐中電灯持ってる?」
ロイヤはリュックの中をゴソゴソ探りながら言った。
「あ、そっか。あるよ。ロイヤは?」
リーラヴはすぐに懐中電灯を出した。
「あれ?絶対入れたのに…あった!」
ロイヤはリュックの奥から懐中電灯を引っ張り出した。2人はスイッチを入れた。
「じゃぁ行こっか!」

「うう…やっぱり懐中電灯の灯りだけじゃ暗いね…」
リーラヴはそう言いながらロイヤの後ろに移動した。
「ちょっ、どうして私を先頭にするのよ!」
「いいじゃん!ロイヤのほうが年上なんだし!」
2人とも必死である。
「もう…わかったわよ!」
ロイヤはそう叫んだ。
「行こ!リーラヴちゃん!」
人というのは怖いときにやたらとデカイ声を出すものである。
「…こう静かだと何か出てきそうだよね…」
リーラヴはキョロキョロしながら言った。
「そんな縁起でもないこと言わないで―」
 バサバサ
「ギヤァ!出たぁ!」
全員の声が洞窟内に響く。そして2人と1匹はすぐさまその場から立ち去った。
「ハァ、ハァ…何なの!?」
みんな全速力で走り続けたのでバテバテだった。
「び、びっくりした…ん?あれなんだろ」
リーラヴは光が差し込んでいる場所を指差した。
そこは天井に大きな穴が開いていてそこから月明かりが入っている。
そして広場のようになっていた。
「行ってみよう!」
すると…

『ピッピー』
たくさんのピッピたちがどこからともなく現れた。よく見るとピィやピクシーもいる。
そしてピッピたちはみんなでダンスを踊り始めた。
リーラヴたちは邪魔をしてはいけないと思い、遠くから眺めていた。
「すごいね…」
「うん。それに…みんな幸せそう」
リーラヴたちは自然と笑っていた。
「そうだね。みんな楽しそう―」
 バシュッ 
『ピ!?』
突然、上のほうからピッピたちに向かって網が放たれた。
そしてピッピたちはみんな1つの大きな網の中に入ってしまった。
「え?」
「何なの?」
リーラヴたちは突然の出来事に理解できなかった。すると2人の男女が現れた。

「ハッハッ見ろよ!エアロ!大漁だぎゃ!」
男は網をバシバシ叩きながらそう言った。その男は色黒で筋肉質な身体をしており
身長は2メートルほどありそうだった。
「…即帰」
“エアロ”らしき人物は静かにそう言った。そのエアロという女は男とは対照的で
色白で手足も細かった。2人ともリーラヴたちには気付いていないようだ。
「ん?まぁ、そうだぎゃ。こんなとこ別に用はないだぎゃ。さっさと帰るだぎゃ」
そして2人はピッピたちを連れて出口のほうへ向かおうとした。
 ザッ かげで隠れていたリーラヴたちはピッピたちを助けようと2人の前に立ちふさがった。

「何してんのよ!」
ロイヤが叫んだ。
「なんだぎゃぁ?お前ら?何してるって…こいつら連れてって―」
 ドス 男が続きを言おうとした瞬間、エアロが男の腹に本気でキックをした。
「いってぇ!蹴るこたないだぎゃ!エアロ」
「黙、ガド…秘密事項」
男のほうはガドという名前らしい。
「おれたちゃロケット団だぎゃ!おれはガド。こっちの無口はエアロってやつだぎゃ」
 ドスッ エアロはまたガドの腹を蹴った。
「ぐふっ」

相手が勝手に自己紹介しているころリーラヴたちは作戦を立てていた。
「まぁ、以後お見知りおきをってとこだぎゃ!」
「チコリータ!はっぱカッター!」
『えいっ!』
チコリータのはっぱカッターは網に向かっていく。
「なんだぎゃ!?いきなりなんてズルイだぎゃ!」
 キンッ はっぱカッターは網に当たったが弾かれてしまった。
「ギャハハ!そんなはっぱごときじゃこの網は破れないんだぎゃ!」
その言葉にリーラヴもチコリータもムッとしたがどうにか落ち着かせた。
(ロイヤ…後は頼んだわよ)
「フフ…じゃあこれでどう!」
ロイヤはそう言ってモンスターボールを投げた。
「行っけぇ!」
ロイヤのモンスターボールから出てきたのはとても強そうなギャラドスだった。  

Posted by シェルテ at 20:21Comments(0)TrackBack(0)物語『Believe』

2008年11月09日

No.9 新しい仲間

『そんなこと言って結局は逃がすんだろう?』
リーラヴは困惑した。
「リーラヴちゃん?」
ロイヤは心配そうな顔でリーラヴを見た。
『もうわかりきったことなんだ…』
ヒンバスは暗い声でそう言い、川へ戻ろうとした。
「待って!」
リーラヴは叫んだ。
「誰もゲットしないって言うならあたしがゲットする!」
ヒンバスはびっくりしてリーラヴを見た。
『何だって!?』
「一生懸命育てる!だからっ…」
リーラヴはヒンバスに一歩一歩近づいていった。
そしてヒンバスのそばまで行って姿勢を低くした。
『…っでもっボクみたいなノロい奴強くなれるわけないだろ?それで結局は捨てられるんだ…』
「そんなっ―」
リーラヴが言葉を言いかけた、そのときだった。

 ドカッ チコリータがヒンバスにたいあたりをした。
「えっチッチコリータ!?」
「何が起こってるの!?」
リーラヴはかなりあせった。ロイヤは訳がわからずつっ立っている。
『なっいきなり何するんだよ!』
『ヒンバスくん…あきらめないでよっ強くなれないなんて言わないで!』
チコリータは必死だった。
『ヒンバスくんは今、自分からチャンスを遠ざけてる!
そんなんでゲットされるわけないじゃない!』
ヒンバスはムッとした。
『きみは強いし、ゲットされてるからそう言えるんだろ?』
『え!?私が…強い…?』
チコリータは目が点になっている。
「ヒンバス、チコリータはいじめられてたんだよ?」
『え!?』
『うん…。いじめられてた。それにヒンバスくんみたいに誰からも選んでもらえなかった…
 でもリーラヴは私と同じ痛みを知ってて…それにいっしょに強くなろうって言ってくれた…』
ヒンバスは黙って顔を上げてリーラヴを見た。

『…ボクも…強くなれる…?』
リーラヴはニコッと笑った。
「うんっきっと…いや、絶対!」
ヒンバスは少しの間黙った。かすかにヒンバスが笑った様に見えた。
『ボク…きみについていくよ』
「ホントに!?」
ヒンバスはゆっくりうなずいた。リーラヴはリュックからモンスターボールを出して
ヒンバスの近くに置いた。ヒンバスはヒレでつんとボールに触れた。
ヒンバスはボールの中に入っていった。リーラヴはボールを手に取りこう言った。
「いっしょに…強くなろうね!」

「一緒に行くことになったんだ?ヒンバスくん」
ロイヤには何が起こったか理解できなかった。
「うん。ロイヤのおかげ」
「え?私何もしてないじゃん。何がなんだかわからないし…」
ロイヤは首をかしげながら言った。
「だってロイヤがいなかったらヒンバスに会えなかったよ?」
リーラヴは笑いながらそう言った。ロイヤもそれにつられるように笑った。
「まぁ…そうなるわね」

「ねぇ、ロイヤはこれからどうするの?」
「んー…どうするって言われても…まぁ一応ポケモンコーディネーター目指して
 修行中なんだけど…カントーに来たのには別の理由があるのよね」
「別の理由…?」
するとロイヤは空を見上げた。リーラヴたちの上には果てしない青空が広がっている。
「人を探してるの…」
「…?誰を?」
そう言いながらリーラヴも空を見上げた。
「…友達…旅に出ててどこにいるかわからないんだ。ちょっと心配でさ…
 あいつ不器用だし、人付き合い悪いし、考えなしにどんどんつっこんでいっちゃうし…」
「アハハ…なんか悪口ばっかじゃん。でもそういうのを個性って
 言うんじゃない?その性格面白いねぇ!」
するとロイヤはすぐに反論した。
「面白くなんかないよっ危なっかしい!だいたいそいつ男だし!
 昔は私のほうがバトルとか強かったのに…今じゃ…私はそいつの足元にも及ばない…」
ロイヤは下を向いた。
「バトルでは敵わないからコーディネーターを目指すことにしたんだ。
 でもまぁ、あいつに芸術がわかるとは思えないけど」
「…ロイヤってさ、その人のこと好きなの?」
「はぁ!?」
ロイヤの顔は一瞬で赤くなった。
「何言ってるの!?そんなわけないでしょ!」
リーラヴはクスクス笑いながら言った。
「顔赤くなってるよ」
「えっ!?いや…ホントにそんなんじゃなくて…ね?」
ロイヤはあせりながら言った。リーラヴはロイヤの顔をじーっと見た。
「ホントに~?」
「ホントだってばぁ…」

「ねぇ、リーラヴちゃん。リーラヴちゃんはジム回ってるんでしょ?」
「うん。その予定…何でそんなこと聞くの?」
リーラヴはロイヤのほうを見た。
「いっしょに旅しない?旅は大勢のほうが楽しいでしょ?」
ロイヤはニッコリ笑って言った。
「いっしょに?うん…いいよ!そうしよ!」
「よかった!これからもよろしくね。リーラヴちゃん」
ロイヤはリーラヴのほうに手を出した。
「うん。こちらこそ♪」
リーラヴも同じように手を出した。2人はギュッと握手をした。

「見つかるといいね。その人」
リーラヴは笑顔でロイヤを覗き込むように見ながら言った。ロイヤもニコッと笑った。
「うん。大丈夫。きっと見つかる…風が導いてくれる…」
そよ風に吹かれながらリーラヴとロイヤ、そしてチコリータは最初のジムがある
ニビシティへ向かって歩き出したのである。  

Posted by シェルテ at 20:20Comments(2)TrackBack(0)物語『Believe』